【空海】空海と室戸岬
室戸岬の先端からちょっとだけ北上したところに、御厨人窟(ミクロド)という海蝕洞穴がある。 引きで見るとわかるが、でーーーーーーっかい岩の裾に、太古の昔は打ち寄せていた潮が穴を開けたわけである。 こういう感じ。今は入り口に崩落対策で鉄筋の防御屋根がほとんどセンスを感じられない感じのやっつけで取り付けられていて景観をぶち壊している。 穴は二箇所あって、左が御厨人窟、右が神明窟と呼ばれている。 ヤング空海は御厨人窟に居住し、神明窟で行に勤しんだらしい。 当時の海面はもっと上まで来ていたので、打ち寄せる室戸の豪快な波「ザッバーーーーーーン!」を前に、ひたすら瞑想したのだろう。 ここで虚空蔵求聞持法を習得して、「佐伯真魚」ちゃんは「空海」になったのだ。 中に入るとこういう感じ。 写真ではわからないが、岩から染み出した水がものすごい勢いで落ちてくる。 「岩から出る水」は一つのカギを握っていると思う。 というのは、先日の長崎、キリシタンの聖地だった「中江島」について調べた時にも感じたこと。 中江島も、柱状節理の島で、節理の岩肌に向かって「オラショ」を唱えると水が噴き出してくる。その水を採取して洗礼や家内の魔除けに使ったという。 まあ、要するにそれこそが「岩清水」なわけだ。 ちなみに柱状節理「七ツ釜」も「芥屋大門」でも同様に、内部は水がポトポト落ちていた。 そのような水は、そこを通る岩の性質、含有される鉱物の成分を含んでいるわけだから、それを体内に取り込むことによって、肉体にはなにがしかの作用があるに決まっている。...