ちょっとやそっとの「不思議なこと」にはもう驚かなくなっているわたし。世の中は不思議でもなんでもなく、大抵のことはわかるようになってきた。
そして驚きの代わりに、「しみじみとしたもの」を感じるようになっています。心の奥に沁みてくるような。
昨日も「因縁探偵セッション」でした。
このセッションでは、依頼者はみんな自分が問題だと思っている「ネガティブ事案」を持って臨みます。
ですがこの方(仮にBさんとします)は、事案らしき事案はなく、でも「早く受けたい」という希望で実施に至りました。
特に課題はなく、漠然とした「モヤモヤ」だったので、もしかしたら、ショットのセッションよりロングタームで取り組むべきなのかな、、、と一瞬思いましたが、現在のBさんを見るに、さしたる問題が感じられなかったので、何か、今回の目的とは違う気がしていた。
念のため「家系のパターン」を探ってみると、
母親が家族を思うようにコントロールしようとする、それに反発するとヒステリックになる。そんな母親の傾向が嫌だ、と思っているのに、Bさん自身にもその傾向があることを自覚している、という話、
また、母の姉妹である叔母が癌の末期であり、容体が急変し、数日前に入院したこと、
Bさんはこの叔母様を大好きで大切に思っていること。
その見舞い、付き添い当番の件で母親と険悪になった、、ということのほかに、その叔母様と同様に、Bさん本人も右胸に乳癌が発覚、今は完治したが、この病の克服プロセスにおいて様々な学びを得たという素敵な話。
どれもこれもが、Bさんはしっかり腑に落ちている感があり、悩みや問題ではない。
どうしたものか。
せっかく「因縁解消」に臨んでくれたわけだから、わたしとしては何らか課題らしきものを見つけなければと思い、強いて言えば、一番気になるのは、Bさん本人と叔母様が全く同じ箇所の同じ病気になったことなので、地図上でお母様や叔母様の生まれ育った家を見てみた。
すぐ近くにかつての城跡があることに気づき、ある推理が働き、そこにグリッドするように勧めて、セッションを終えました。
セッション終了時、Bさんの顔つきが、まるで「赤ちゃんのよう」というか、非常に無垢で、けがれを知らない子供の顔になっていたことに驚きました。
それが昨夜の話。
本日、先ほど、Bさんからメールが届き、そこには
叔母様が、眠るように安らかに、そっと息を引き取ったこと、
それがご本人のいちばんの希望(苦しまず、安らかに、迷惑をかけることなく逝きたいという願い)が叶ったこと、また、その場には、叔母様を含む三姉妹が駆けつけていたこと、などが綴られていました。
Bさんは、非常に満足しておられ、安らかで本当に良かった、ありがとうございました、、、と綴られていました。
天に帰る者を見送る者にとって、安らかな旅立ちは、残された人を、確実にある寂しさと相反する、ある種幸せな気分で満たすことは、わたしも父の件で経験済みです。
マリアグリッドがどう作用したのかは知る由もありませんし、本人の認識している課題がドラスティックに解消された!という、ドラマチックな展開ではありませんが、なんだかすごくしみじみと感じ入る案件となりました。
Bさんがこのタイミングで希望されたのは、自分のためではなく、叔母様のために仕事をしたかったのではないか。
それは無意識、潜在意識の働きなのじゃないかな、、、と思ったら、ああ、すごいな、、、と。言葉ではうまく言えないのですが、要するに、「泣けた」。
赤い血の繋がりはワインより濃い、素晴らしいものです。
ではまた